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保険適用の白い歯治療 知っておくべき7つの欠点と注意点

[2024.06.23]

 

保険適用の白い歯治療には材料の劣化、プラークの付着、機能の制約など様々なデメリットがあります。この記事では、患者さんに知っておいてほしい7つの欠点と注意点を詳しく解説します。自分に合った治療を選ぶための参考にしてください。

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はじめに

日々の生活の中で、白くきれいな歯は人々の願望の一つです。歯の健康と美しさを両立させるために、保険適用の白い歯治療と自費診療による治療法があります。このブログでは、それぞれの治療法の仕組み、種類、メリット・デメリットを詳しく解説し、皆さんの最適な選択肢を見つけるサポートをします。歯に関する悩みを抱えている方は、ぜひこのブログを参考にしてください。

  1. 保険適用の白い歯の仕組み

保険適用の白い歯の治療は、日本の保険制度に基づいて行われます。保険制度では、特定の条件を満たす場合に限り、保険が適用される範囲で白い材料を使用した治療が行われます。

 

1.1 保険制度下での白い歯の治療

保険適用の白い歯の治療には、保険の範囲内で使用できる特定の材料が利用されます。これには、コンポジットレジンやハイブリッドレジンなどのプラスチック系の材料が含まれます。これらの材料は、歯を削る量を最小限に抑えることができるため、主に虫歯の小さな詰め物や前歯の被せ物として使用されます。

1.2 自己負担費用

保険適用の白い歯の治療においては、費用の一部が自己負担となります。通常、治療費の30%が自己負担となりますが、具体的な費用は治療内容や地域によって異なります。

1.3 治療の適用範囲と医師の評価

保険適用の白い歯の治療は、厚生労働省に認可を受けた歯科医院で行われます。医師は、患者の歯の状態や治療の適応範囲を評価し、適切な治療計画を立てます。治療の適用範囲は虫歯の一部や前歯の一部に限られる場合もあります。

1.4 注意点とメンテナンス

保険適用の白い歯の治療には制約があります。特に耐久性が低いため、色の劣化や摩耗が生じる可能性があります。そのため、定期的なメンテナンスや歯科検診が必要です。患者は、歯科医院での相談や診断を通じて、自身の治療ニーズや適応範囲を確認し、適切な治療計画を立てることが重要です。

以上が、保険適用の白い歯の治療の仕組みです。保険制度下で白い歯の治療を受けることができる一方で、制約や注意点も存在します。

 

  1. 保険適用の白い歯の種類

保険適用の白い歯になる方法には、さまざまな種類があります。以下ではそれぞれの種類について紹介します。

① コンポジットレジン

コンポジットレジンは、歯の治療や小さな虫歯の詰め物に使用される一般的な材料です。この材料は歯を削る量を最小限にとどめることができ、幅広い適用範囲があります。ただし、時間が経つと色が黄ばんだり、噛み合わせや表面の荒れ、歯垢のたまりやすさなどのデメリットがあります。また、強度が劣るため、大きな虫歯の治療には向いていません。

② 硬質レジン前装冠

硬質レジン前装冠は、前歯のかぶせ物治療に使用される方法のひとつです。金属の被せ物の上に硬質レジンを貼り付けることで、表面のみを白くすることができます。しかし、硬質レジンは耐久性があまり高くないため、摩耗によりツヤや輝きが失われたり、黄ばんだりすることがあります。

③ 硬質レジンジャケット冠

硬質レジンジャケット冠は、主に奥歯のかぶせ物治療に使用されますが、耐久性が劣るため、現在ではあまり使用されていません。時間が経つと黄ばんだり、摩耗したりすることがあります。

④ CAD/CAM(キャドキャム)冠

CAD/CAM冠は比較的新しい歯の治療方法であり、2014年から保険適用となりました。歯の形をコンピューターで設計し、ハイブリッドレジンのブロック体をミリングマシンで削り出して作成します。最初は奥歯の治療にしか使用されませんでしたが、2020年には前歯の治療にも使用できるようになり、さらに小さな詰め物にも利用できるようになりました。この方法は非常に優れた材料ですが、時間が経つと色が劣化したり、摩耗やプラークの付着などのデメリットもあります。しかし、CAD/CAM冠によって保険診療で前歯から奥歯までほぼすべての歯を白くすることができるようになりました。

以上が保険適用の白い歯の種類です。それぞれの治療法にはメリットとデメリットがありますので、自身の状況に合わせて適切な治療方法を選ぶことが重要です。

 

  1. 保険適用の白い歯の欠点

保険適用の白い歯治療には、以下のような欠点があります。

  1. a) 材料の劣化

保険適用の白い歯治療では、最低限の材料を使用するため、時間とともに劣化が生じます。治療直後はきれいですが、経年による変色や摩耗が起こります。特に自費のセラミックに比べると、短期間で再治療が必要となる場合があります。

  1. b) プラークの付着と再発リスク

保険適用の白い歯は、プラーク(歯垢)が付着しやすく、再び虫歯になるリスクや歯周病の悪化リスクがつきまといます。良好な口腔衛生習慣を守ることが重要ですが、プラークの除去が難しい場合は、再発の可能性が高まります。

  1. c) 必要な機能の制約

保険適用の白い歯治療は、必要な機能を満たすために最低限の材料を使用するため、一部の制約があります。例えば、銀歯と比べて薄くなるため、割れや欠けのリスクが高まります。また、歯の形や高さ・幅によっては治療ができない場合もあります。

以上のような欠点を知って治療を検討する患者様も多くあります。保険適用の白い歯治療を利用する場合、このような欠点や制約を理解し、個々の状況に応じて治療を選択する必要があります。

 

  1. セラミックなど自費診療の選択肢

自費診療では、保険の適用範囲外の治療であるため、費用が高くなることがあります。しかし、自費診療ではより美しい歯を実現することができます。以下では、自費診療の選択肢とそれぞれの特徴を紹介します。

  1. セラミック治療
  • 費用: 詰め物で44,000円(税込)~、被せ物で88,000円(税込)~
  • 特徴:
  • 健康な歯に近い自然な色味や美しさを再現できます。
  • 耐久性が高く、寿命も長いです。
  • 汚れが付きにくく、変色しにくい特徴があります。
  • 金属アレルギーの方でも安心して使用できます。
  1. その他の自費治療
  • セラミック以外の自費治療には、レジンなどがあります。
  • 費用はセラミック治療よりも安価ですが、耐久性や寿命がやや短い場合があります。
  • レジン詰め物は、目立たない素材であれば許容できる場合もありますが、変色や摩耗には注意が必要です。
  • メンテナンスの頻度は数年に一度です。

自費診療は保険が適用されないため費用がかかりますが、セラミック治療は審美的に優れているだけでなく耐久性も高いです。治療法を選択する際には、自身の予算や希望する結果を考慮し、歯科医師と相談しながら慎重に決めることをおすすめします。

 

  1. 銀歯を白くするメリット・デメリット

    銀歯を白くすることには、いくつかのメリットがありますが同時にデメリットも存在します。以下に銀歯を白くすることのメリットとデメリットを紹介します。

メリット

銀歯を白くすることには以下のようなメリットがあります。

  1. 見た目の改善: 銀歯よりも白い歯にすることで、見た目が美しくなり口元の印象を良くすることができます。また、銀歯を白くすることで自身の自信も持つことができます。
  2. 虫歯リスクの低減: 銀歯は時間が経つと経年劣化し、銀歯と歯の間に隙間ができることがあります。そのため、歯の汚れがたまりやすく虫歯になるリスクが高まります。銀歯を白くすることで、虫歯リスクを低減することができます。
  3. 金属アレルギーの回避: 銀歯に使用されている金属は金属アレルギーを引き起こす可能性があります。銀歯を白くすることで、金属アレルギーのリスクを回避することができます。
  4. 歯茎の黒ずみ予防: 銀歯から溶け出した金属イオンが歯茎に吸収されることで、歯茎が黒ずんでしまうことがあります。銀歯を白くすることで、歯茎の黒ずみを予防することができます。
  5. 水銀リスクの回避: 古い銀歯には水銀が含まれており、健康に悪影響を与える可能性があります。銀歯を白くすることで、水銀リスクを回避することができます。

デメリット

銀歯を白くすることには以下のようなデメリットも存在します。

  1. 歯の削り込みが必要: 銀歯を白くするためには歯を削る必要があります。歯を削りすぎると歯の寿命が短くなる可能性があります。
  2. 耐久性の低下: 銀歯は金属製であり耐久性がありますが、白くするための材料によっては耐久性が低下し、再治療が必要になる場合があります。

以上が銀歯を白くすることのメリットとデメリットです。銀歯を白くすることにより、見た目を改善し健康リスクを減らすことができますが、歯の削り込みや耐久性の問題にも注意が必要です。

 

まとめ

 

保険適用の白い歯治療には様々な種類と特徴があり、材料の劣化やプラークの付着など一定の欠点もあります。一方で、セラミック治療などの自費診療では審美性と耐久性に優れた選択肢がありますが、費用がかかります。また、銀歯を白くすることにも見た目の改善や健康リスクの軽減などのメリットがある一方で、歯の削り込みや耐久性の低下といったデメリットにも注意が必要です。患者の状況や要望に合わせて、保険適用と自費診療のオプションを慎重に検討し、歯科医師と相談しながら最適な治療法を選択することが重要です。

よくある質問

保険適用の白い歯の治療の特徴は何ですか?

保険適用の白い歯の治療は、虫歯の小さな詰め物や前歯の被せ物に使用されるプラスチック系の材料を用いる方法です。歯を最小限削る治療が可能ですが、材料の耐久性が低く、定期的なメンテナンスが必要となります。

保険適用の白い歯の治療にはどのようなオプションがありますか?

保険適用の白い歯の治療には、コンポジットレジン、硬質レジン前装冠、硬質レジンジャケット冠、CAD/CAMなどの方法があります。それぞれ特徴や長所短所があり、患者の状況に合わせて適切な治療法を選ぶことが重要です。

自費診療の選択肢にはどのようなものがありますか?

自費診療では、より高い審美性とより長期的な耐久性を持つセラミック治療などのオプションがあります。セラミック治療は費用がかかりますが、自然な外観と優れた材料特性を持っています。他にも、レジンなどのより安価な選択肢もあります。

銀歯を白くすることのメリットとデメリットは何ですか?

銀歯を白くすることのメリットは、見た目の改善、虫歯リスクの低減、金属アレルギーの回避、歯茎の黒ずみ予防、水銀リスクの回避などが挙げられます。一方で、デメリットとして歯の削り込みが必要なこと、耐久性の低下などがあります。

この記事を監修した人
山崎 英彦

札幌 歯周病・予防歯科 院長
歯周病治療および予防歯科を重視し、口腔の健康を目標とした治療を心がけています。

  • 日本歯周病学会指導医
  • 日本臨床歯周病学会指導医
  • 日本糖尿病学会協力歯科医
  • 日本歯周病学会認定研修施設

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