メニュー

【歯周病の匂いに耐えられない】特有の臭いの種類と原因、自分チェック&予防対策を徹底解説

[2024.12.05]

歯周病は口臭の大きな原因です。この記事では、歯周病によって生じる特徴的な臭い(硫化水素やメチルメルカプタンなど)の種類や発生メカニズム、自分で確認する方法を解説。さらに歯周病の口臭を改善する対策と予防法も詳しく紹介しています。

combating-periodontal-disease-odors-types-causes-self-check-prevention

はじめに

歯周病は口臭の主な原因の一つです。歯周病菌によって生成される揮発性硫黄化合物が臭気の元となり、病状が進行するにつれ臭いも強くなります。本ブログでは、歯周病による特有の臭いの種類や口臭の原因、自分で口臭をチェックする方法、口臭を改善する対策、口臭予防のための歯周病ケアについて詳しく解説します。歯周病と口臭の関係を理解し、適切なケアを行うことで、健康的な口内環境を保つことができます。

 

  1. 歯周病の臭いとは?特徴的な臭いの種類

歯周病による臭いは、口の中で特有の臭いが生じるものです。この臭いは、歯周病の菌が増殖することによって発生するガスによって引き起こされます。歯周病による口臭は一般的に「不快な」「生臭い」「腐敗したような」臭いと表現されます。

歯周病による口臭の特徴は以下のようなものです。

  1. 硫化水素の臭い

歯周病を引き起こす細菌はタンパク質の分解過程で硫化水素を生成します。硫化水素は腐卵臭とも言われる特徴的な刺激臭を持ち、目や皮膚、粘膜を刺激します。

  1. メチルメルカプタンの臭い

歯周病関連の細菌はメチルメルカプタンも生成します。この物質も硫化水素と同様に強い臭いを持っており、口臭の主要な原因物質の一つです。この臭いは腐ったタマネギのような臭いと形容されます。

  1. その他の臭い

歯周病による口臭には、硫化水素やメチルメルカプタン以外にもさまざまな臭いが混ざり合っています。具体的な臭いの例としては、食べ物が腐敗したような臭いや生ゴミのような臭い、魚の生臭いなどがあります。

以上が、歯周病の臭いの特徴となる臭いの種類です。

 

  1. 歯周病が引き起こす口臭の原因

歯周病は、口臭の主要な原因の一つとされています。歯周病によって生じる口臭は、主に2つの要因によって引き起こされます。

2.1 歯周病菌が発生させるガス

歯周病菌は、口腔内の歯周ポケットや歯垢などに集まる嫌気性菌と呼ばれる細菌です。これらの細菌は、歯垢を分解することで揮発性硫黄化合物(VSC)というガスを生成します。VSCは特に硫化水素やメチルメルカプタンという成分が主なものであり、その臭いは腐ったタマネギや卵が腐ったようなにおいと言われています。歯周病菌が増殖すればするほど、VSCの生成量も増え、口臭は悪化していきます。

2.2 歯槽膿漏による口臭の悪化

歯周病の進行によって、歯槽膿漏(スローモ)と呼ばれる状態が生じます。歯周ポケットが深くなると、歯周病菌に対する防御物質がなかなか届かなくなり、歯磨きでも汚れを取りにくくなります。その結果、歯周病菌の増殖が進み、口臭も強くなります。さらに、歯槽膿漏では炎症や膿も生じるため、口臭が悪化します。

以上が歯周病が引き起こす口臭の主な原因です。歯周病菌によるVSCの生成や歯槽膿漏による口臭の悪化が起こります。したがって、歯周病の治療や予防が口臭対策には非常に重要です。次のセクションでは、歯周病による口臭を改善するための3つの対策について詳しく紹介します。

 

  1. 歯周病の口臭を自分で確認する方法

歯周病の口臭を自己チェックする方法はいくつかあります。以下では、自己チェックのための具体的な方法をご紹介します。

3.1 コップや袋を使ってチェックする

  • 未使用のコップや袋に息を吹き込んだ直後、においをかいでチェックします。
  • もしくは、デンタルフロスを使用し、鼻に近づけて嗅いでみる方法もあります。

3.2 乾いた唾液のにおいをかいでチェックする

  • 手を洗って清潔な状態で、舌の上や歯と歯ぐきの間を指で触ってみてください。指先についた唾液のにおいをかいでチェックします。
  • 健康な人の唾液にはほとんどにおいはありません。もし唾液のにおいがある場合は、口臭が強くなっている可能性があります。

3.3 口臭チェッカーを使う

  • 口臭チェッカーを使用すると、視覚的に口臭のレベルをチェックすることができます。
  • 価格はメーカーや機種によって異なりますが、一般的に数千円程度で購入できます。
  • 歯科医院や専門機関のチェッカーとは異なり、空気中のにおいにも反応する場合があるため、正確性には注意が必要です。

3.4 細菌検査をする

  • 歯周病治療を行っている歯科医院では、細菌検査を受けることができます。
  • 細菌検査は、採取した唾液や歯垢に含まれる歯周病菌の量を調べる検査です。
  • 主に2〜6種類の細菌の検出が可能であり、歯周病の原因菌が多量に検出された場合は、口臭が発生している可能性が高いです。

以上が、自己チェックの方法です。自分で口臭をチェックして、気になる場合は歯科医院で相談することをおすすめします。早期の歯周病治療は口臭の改善につながります。

 

  1. 歯周病による口臭を改善する3つの対策

歯周病による口臭を改善するためには、以下の3つの対策を行いましょう。

  1. 歯周病の治療を受ける

歯周病の臭いが強い場合は、歯周病の治療を受ける必要があります。自分でのセルフケアだけでは改善できないほど、症状が進行している場合もあります。

歯科医院での治療では、レントゲンや歯周ポケットの測定などを行い、歯周病の進行状況を確認します。治療の方法は症状によって異なりますが、薬物治療や歯科衛生士によるクリーニングなどが選択されることがあります。重度の場合には外科的な手術が必要なこともあります。

  1. 正しい歯磨きを徹底する

口臭予防には、正しい歯磨きが非常に重要です。

以下のポイントに気を付けて、毎日の歯磨きを行いましょう。

  • 歯ブラシを優しく握り、歯と歯肉の間や歯の表面を丁寧に磨きます。
  • 歯ブラシを45度の角度で当て、歯茎と歯の間の汚れを除去します。
  • 歯ブラシを小刻みに振動させながら磨くと、クリーニング効果が高まります。
  • 歯と歯の間の歯垢を取るために、フロスや歯間ブラシを使いましょう。

食事の後や寝る前にも歯磨きを行うことで、口臭の原因となる歯垢を除去できます。

  1. 定期的な歯のクリーニングを受ける

自宅でのケアだけではなかなか落としきれない歯垢や歯石を除去するために、定期的な歯のクリーニングを受けることも重要です。

歯科医院では、専門的なクリーニング方法であるPMTC(プロフェッショナルな口腔清掃)を行っています。PMTCでは、歯垢や歯石だけでなく、茶渋やタバコのヤニ、食べ物の着色汚れなども除去することができます。

定期的なクリーニングを受けることで、口臭を防ぐだけでなく、口の中を清潔に保つこともできます。

以上の対策を実践することで、歯周病による口臭を改善することができます。また、歯周病の進行を予防するためにも定期的な歯科検診を受けることをおすすめします。注意深くケアを行い、口臭のない健康な口内環境を保ちましょう。

 

  1. 口臭予防のための歯周病ケア

正しい歯周病ケアは、口臭を予防する上で非常に重要です。以下では、口臭の予防に役立つ歯周病ケアの方法を紹介します。

正しい歯磨きの方法

毎日の歯磨きは、歯周病の予防に欠かせません。以下のポイントを守った正しい歯磨きを心がけましょう。

  • 歯ブラシを優しく握り、力を入れずに磨きます。
  • 歯茎や歯の隙間など、細かいところにも注意して磨きます。
  • 歯の表面を磨く場合は、歯ブラシを歯に対して90度の角度であてます。
  • 歯と歯茎の間を磨く場合は、歯ブラシを歯に対して45度の角度であてます。
  • 歯ブラシを小刻みに振動させながら磨きます。

歯磨きは1日に2〜3回行い、特に食事後や寝る前にしっかりと行うことをおすすめします。

歯間ブラシやデンタルフロスの活用

歯ブラシだけでは届かない歯間の汚れは、歯周病を引き起こす細菌のエサとなります。そのため、歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯間の歯垢を取り除きましょう。

歯間ブラシを使う場合は、歯と歯の間に挟みながら優しく動かします。デンタルフロスは歯と歯の間に糸を通し、左右に動かすことで歯垢を取り除きます。どちらの道具も正しい使い方に注意しながら、歯周病予防に取り入れましょう。

歯磨き粉や洗口液の使用

口臭予防に効果的な歯磨き粉や洗口液の使用も重要です。歯磨き粉や洗口液に含まれる薬効成分は、歯周病菌の活動を抑制し、口内環境を改善する効果が期待できます。

歯磨き後の仕上げとして、歯磨き粉と洗口液を併用することでより効果的な口臭予防ができます。

歯のクリーニングの定期受診

自宅でのケアだけでは限界がありますので、定期的に歯医者での歯のクリーニングを受けることも重要です。歯科医院でのクリーニングでは、通常の歯磨きやセルフケアでは取り除けない歯垢や歯石を除去することができます。

クリーニングは定期的な検診と合わせて行われるため、3か月に1回程度の頻度で歯医者を受診しましょう。その際、歯周病の状態を確認し、適切なケアを受けることで口臭の予防にもつながります。

歯周病治療の受ける

歯周病の進行を防ぐためには、歯周病治療を受けることが重要です。自宅でのケアが十分であっても、歯周病の治療を受けなければ歯垢や歯石を完全に取り除くことはできません。

もし歯周病が進行してしまった場合は、早めに歯科医院を受診し治療を行いましょう。歯周病の治療は早期に行うことで痛みを感じることなく改善することができます。

口臭予防のためには、上記の歯周病ケアを実践することが重要です。定期的な歯科医院の受診と自宅での正しいケアを継続することで、口臭の予防と口内環境の改善を目指しましょう。

 

まとめ

歯周病による口臭は、硫化水素やメチルメルカプタンなどの特徴的な臭いが特徴です。この口臭の原因は、歯周病菌によって発生するガスと歯槽膿漏の状態です。自分で口臭をチェックする方法はいくつかありますが、早期に歯科医院を受診し、適切な治療を受けることが重要です。歯周病の治療、正しい歯磨き、定期的なクリーニングを組み合わせることで、口臭を改善し、健康な口内環境を保つことができます。日頃からの正しいケアと定期的な受診を心がけましょう。

よくある質問

歯周病の臭いの特徴はどのようなものですか?

歯周病による口臭は「不快な」「生臭い」「腐敗したような」臭いと表現されます。主な特徴としては、硫化水素の腐卵臭や、メチルメルカプタンの腐ったタマネギのような強い臭いが挙げられます。その他にも、食べ物が腐敗したような臭いや生ゴミの臭い、魚の生臭いなどが混ざり合っています。

歯周病が引き起こす口臭の主な原因は何ですか?

歯周病が引き起こす口臭の主な原因は2つあります。1つは、歯周病菌が発生させるガスである揮発性硫黄化合物(VSC)、もう1つは歯槽膿漏による口臭の悪化です。VSCには特に硫化水素やメチルメルカプタンが含まれ、強い臭いを発します。また、歯槽膿漏では炎症や膿が生じるため、口臭が一層悪化します。

歯周病の口臭を自分で確認する方法にはどのようなものがありますか?

歯周病の口臭を自己チェックする方法には、コップや袋に息を吹き込んでチェックする方法、乾いた唾液のにおいをかいでチェックする方法、口臭チェッカーを使用する方法、そして細菌検査を行う方法があります。これらの方法を使い分けて、自分の口臭の状況を確認することができます。

歯周病による口臭を改善するにはどのような対策が必要ですか?

歯周病による口臭を改善するための3つの対策は以下の通りです。1つは歯周病の治療を受けること、2つ目は正しい歯磨きを徹底すること、3つ目は定期的な歯のクリーニングを受けることです。これらの対策を組み合わせることで、歯周病による口臭を効果的に改善できます。

この記事を監修した人
山崎 英彦

札幌 歯周病・予防歯科 院長
歯周病治療および予防歯科を重視し、口腔の健康を目標とした治療を心がけています。

  • 日本歯周病学会指導医
  • 日本臨床歯周病学会指導医
  • 日本糖尿病学会協力歯科医
  • 日本歯周病学会認定研修施設

プロフィールはこちら

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME