札幌 歯周病・予防歯科 | 歯周病専門医・指導医の山崎 英彦 院長ブログ 2019年8月
前歯の虫歯や、前歯が欠けた時の治療方法。自然に美しく見せる被せ物とは?
札幌 歯周病・予防歯科、院長の山崎英彦です。
歯の中で周りの人から一番見えるのは前歯です。
話す時や笑う時にきれいな歯が見えるとそれだけで好印象を与えます。
そんな見た目の印象にも大きく関わる前歯が大きな虫歯になったり、ケガをして大きくかけてしまった場合は被せ物(クラウン、差し歯)をかぶせる治療が必要になります。
せっかく治療をするなら美しく自然な前歯にしたいと思いませんか?
前歯の治療方法
前歯の治療方法は大きく二つに分けられます。
1.白い材料を詰める(治療範囲が狭い)
・前歯の虫歯が小さい
・前歯が小さくかけた
・前歯と歯ぐきの境目がすり減っている
このように治療範囲が狭い場合は、部分的に小さく歯を削り、白い詰め物を詰めて治します。
2.かぶせ物をかぶせる(治療範囲が広い)
・前歯の虫歯が大きい
・前歯が大きくかけた
・前歯の神経を取った
・前歯の見た目をきれいにしたい
このような場合は、歯全体をぐるっと削り、かぶせ物をかぶせて治します。
前歯を美しく治療する被せ物、オールセラミッククラウンとは
前歯を美しく、天然の歯のように自然な見た目になるように治すには、金属を使っているか使っていないか、表面の白い部分が何でできているかが大きなポイントです。
オールセラミッククラウンは、金属を使わずにセラミックでできた白いかぶせ物です。
金属を使わないため透明感があり、天然の歯のような美しく自然な歯を再現することができます。
そのため、特に見た目に関わる前歯を治す時におすすめしています。
オールセラミッククラウンのメリット
1.透明感がある
天然の歯は先端に透明感があります。
金属を使うと、その透明感を出すことが難しくなります。
オールセラミッククラウンはすべて白い材料で作られるため、光を通しやすく、透明感のある天然の歯のようなかぶせ物ができます。
2.細かい色の調整ができる
歯の色は人によって黄色っぽかったり、グレーがかっていたり様々な特徴があります。
セラミックは隣りの歯や個人の歯の特徴に合わせて細かく色の調整ができるので、一本だけ治したとしても周りの歯と調和した自然な見た目になります。
数本治す場合は、元の天然の歯とは全く違う白さにして見た目を美しく治すこともできます。
3.美しさが長持ちする
セラミックは時間が経っても色の変化がなくツヤ感もあるため、見た目の美しさが長続きします。
4.汚れがつきにくい
表面がつるつるしているため、保険のかぶせ物に比べると汚れ(プラーク)がつきにくいです。
5.虫歯になりにくい
仕上がりの精度が高く、材料が劣化することもないため、歯とかぶせ物の境目から虫歯になることが少ないです。
6.体に安全
金属を使わないため、金属アレルギーになりません。
また、金属が溶けだすことによって歯ぐきが黒ずむこともありません。
オールセラミッククラウンのデメリット
1.保険が使えない
保険が使えないため費用は高くなりますが、その分きれいで安全で長持ちするかぶせ物です。
2.欠けることがある
セラミックはかたい材料ですが、衝撃に弱いという特徴があります。
噛み合わせの位置関係や、寝ている時の強い歯ぎしりくいしばりでセラミックが部分的にかけてしまうことがありますが、寝る時にマウスピースを使用することでかけるのを防ぐことができます。
まとめ
虫歯やケガなどで前歯を大きく削ってかぶせる場合も、自分の歯のようにきれいに治療できたら嬉しいですよね。
自信をもって話したり笑えるように、前歯の治療を検討している方や以前治療した歯をきれいに治したい方、かぶせ物の種類で悩んでいる方はぜひ一度歯科医師に相談してください。
歯周病が悪化すると糖尿病も悪化する
札幌 歯周病・予防歯科、院長の山崎英彦です。
糖尿病と歯周病の意外な関係
大切な歯を失ってしまう病気である歯周病と、全く関係ないような糖尿病とは深い関係性があるとテレビでも紹介されました。
歯周病とはどういったものか?
実は歯周病というのは、糖尿病の第6の合併症と言われているくらいに糖尿病患者は歯周病になる確率が解っているようです。
糖尿病というのは抵抗力が下がる為、合併症が怖い病気でもあります。抵抗力が下がる為歯周病の菌にも侵されやすくなるというわけです。
さらに糖尿病のせいで唾液の分泌量が少なくなり、そうなると歯周病も治りにくくなります。
唾液が少なくなるということは歯の再石灰化にも影響が出て、虫歯にもなりやすくなるということです。糖尿病というのは怖いですね。
歯の再石灰化とはどういった仕組みか?
歯周病が悪化すると糖尿病が悪化する
これとは逆に、歯周病になることによって血糖コントロールをすることが難しくなるため、糖尿病を悪化させてしまう可能性があるようです。
これだけでなく、歯周病に侵された状態だと、歯周病巣から炎症性サイトカインという液性因子が産生されるようです。
この物質が口腔内の毛細血管から血中に入ると、インスリン抵抗性が増すことになり、インスリンを注射しても血糖値が下がりにくくなってしまうので糖尿病の症状が進行してしまうというわけです。
歯磨きは1日1回だけで良いのか?
札幌 歯周病・予防歯科、院長の山崎英彦です。
1日3回磨かなくて良いのか
多くの人は子供の頃、お母さんや学校の先生に『ご飯を食べたらすぐに歯を磨きなさい』『1日3回歯磨きをしなさい』と教えられたと思います。
しかし最近『1日1回磨けば虫歯にならない』という驚きの話題が世間に出回っています。
それは単なる噂なんでしょうか?それは理論的にはどうなのか?
プラークが生成されるのは24時間後
虫歯の原因として大きく関わっているプラークは、食事をしてから約24時間経ってから生成されます。
ですから理論的には1日1回の歯磨きで良いという事になります。
この理論からすると極端な話かもしれませんが、1日1回の歯磨きが夕食前であっても良いという事になります。
磨く回数より質が大切
理論的には歯磨きが1回だけで良いとなりましたが、その1回は適当な磨き方では駄目です。
しっかりと磨いて下さい(かと言って強く磨きすぎても駄目です)細かい所までフロスを使うなどして、15分ほどかけて丁寧に磨くことが肝心です。