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ミュータンス菌-血栓形成やがん転移に影響(北大研究)

[2024.02.05]

札幌 歯周病・予防歯科、院長 山崎 英彦です。

北海道大学と藤田医科大学の研究グループは、むし歯の原因菌である「ミュータンス菌」が、血管炎症や血栓形成を誘導して、がんの転移を促進することを解明しました。この研究結果を受けて、研究グループは「口腔衛生を良好に保つことは、がん関連血栓症やがん転移の抑制に重要である」と説明しています。

近年、がんの転移と血栓の関連が報告されるようになってきました。しかし、ミュータンス菌が血栓形成やがんの転移に与える影響については、これまでよくわかっていませんでした。

研究グループは、マウスを用いた実験で、ミュータンス菌が血管内皮細胞の炎症を誘発し、血小板の活性化や凝集を促進することを明らかにしました。また、ミュータンス菌は好中球の遊走を促進し、血栓形成の促進に寄与することも示されました。

さらに、ミュータンス菌は、がん細胞の血管内皮への接着を促進することもわかりました。このことから、ミュータンス菌は、血栓形成とがんの転移の両方に関与していることが示唆されました。

研究グループは「ミュータンス菌は、血中循環口腔内細菌の代表的な種類である。歯周炎があると、ミュータンス菌が血中に循環しやすくなるため、口腔清掃状態を良好に保つことは、がん関連血栓症やがん転移の予防に重要である」と述べています。

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