札幌 歯周病・予防歯科 | 歯周病専門医・指導医の山崎 英彦 院長ブログ 2020年7月
良いことしかない。よく噛むことのちから
札幌 歯周病・予防歯科、院長の山崎英彦です。
よくかんで食べなさい」子どもの頃にそんなふうに言われたことがある人は少なくないのではないかなと思います。
でも、大人になった今、意外とかんでいないことに気がつきます。
よくかんで食べることは、すこやかな心身になる身近な方法です。
まず、よくかんで食べることで満腹中枢が刺激され、少ない量で満足できるようになります。
食べ過ぎは万病の元。
腹八分目をキープできるにこしたことはありません。
ダイエットしたい人も無理せず食事量を減らすことができます。
また、よくかんで食べ物が細かくなり、唾液とまざりあうことで消化がしやすくなります。
そうすると胃腸への負担が減り、だるさややる気のなさも解消されます。
さらに、唾液がたくさん出ることで虫歯や歯周病、口臭の予防にもなります。
唾液には「若返りホルモン」といわれるものも含まれているため、スマートエイジングにも効果的。
脳の働きを活性化し、顔の筋肉が動かされて表情も豊かになるため、心も自然と上向きになっていきます。
玄米であれば100回はかむといい、とされていますがなかなか難しいもの。
30~50回を目安にしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに「ありがとうございます」でちょうど10回。
かむほどに強くなる食べ物の味を、感謝しながらいただくのにぴったりな数え方だなと思っています。
歯周病が全身に及ぼす悪影響の新たなメカニズムを解明!
札幌 歯周病・予防歯科、院長の山崎英彦です。
山崎和久教授らの研究グループは,歯周病の有力な原因菌であるPorphyromonas gingivalisという細菌をマウスの口腔から投与したところ、腸内細菌叢を大きく変化させ、全身的な炎症を引き起こすことを明らかにしました。
この研究により,腸内細菌と全く異なる病的口腔細菌が腸内細菌のバランスを崩し、その結果、腸の透過性が亢進し、そこから入った内毒素が血流を介して様々な臓器・組織に軽微な炎症を持続させることが歯周病と全身疾患を結びつける有力なメカニズムとして示されたとのことです。
私の口臭、大丈夫!?自信の持てる爽やかな息になる、基本の対策をチェック
札幌 歯周病・予防歯科、院長の山崎英彦です。
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 コンシューマー カンパニーが、2014年に20~50代の女性848人を対象に行った調査によると、「ここ一年で経験したお口トラブル」という質問に対して、そのうちの462人が「口臭」と回答。
そもそも口臭には、口腔内が不潔であることから発生する「生理的口臭」と、虫歯や歯周病などによる「病的口臭」の2種類がある。これらを予防するには、毎日の正しいケアが重要。
歯の正しい手入れは“間”を磨くこと。歯ブラシとデンタルフロスで、歯と歯茎の間や、歯と歯の間の間を、清掃しましょう。
ただし、あまり歯を磨きすぎると、口臭が悪化してしまう可能性も。
これは、歯磨き粉などに配合されるアルコールが口内を乾燥させ、嫌気性細菌の働きを抑える唾液の分泌を妨げるから。
また、睡眠中に唾液の分泌が減って口内細菌が増殖し、寝起きに口臭が強くなるもの。念入りなケアは毎朝1回にしましょう。
さらに、口の中の汚れは歯に付着するものばかりでなく舌にもつくので要注意!
舌の表面にある細かい突起の間に、食べかすや細菌がたまると舌苔(ぜったい)が作られる。
これは誰しも持っているものだけれど、口内の自浄力が低下したりすることで、過剰にたまると、口臭の原因になる。
取り除くには、舌専用のブラシやガーゼで、舌の奥から手前へ向かって一方通行に4~5回ブラッシングしましょう。
また、無意識に歯をくいしばってしまう癖がある人は、これにより口内の換気がしにくい状態になって菌を繁殖させてしまったり、唾液の量が減ったりして、口臭が強くなる傾向があります。
心当たりがあるようでしたら、吐く息が長くなるように意識して腹式呼吸を5回繰り返しましょう。
リラックスを促す副交感神経が優位になるので、緊張状態から抜け出すことができます。
口の中が乾燥してしまう場合は、酸っぱいレモンを噛み締めるシーンを想像すると、脳の“臨場感覚”という働きによって、一瞬で唾液量が増やすことができます。
口臭がなんとなく気になっている方は、この機会にケアの見直しを!