虫歯になりにくい人は、歯周病になりやすい?
札幌 歯周病・予防歯科、院長の山崎英彦です。
虫歯と歯周病は、どちらも口腔内細菌が原因で起こる病気ですが、原因菌は異なります。虫歯は、主に「ミュータンス菌」と呼ばれる虫歯菌によって、歯の表面の歯垢(プラーク)が酸を作り、歯の表面のエナメル質を溶かすことで起こります。一方、歯周病は、主に「歯周病菌」と呼ばれる細菌によって、歯周組織(歯茎や歯を支えている骨や靭帯など)が破壊されることで起こります。
虫歯になりにくい人は、歯磨きが行き届いていて、歯垢や歯石が溜まりにくい傾向があります。しかし、歯周病菌は歯垢や歯石に付着して増殖するため、歯垢や歯石が溜まりにくいと、歯周病菌が増えて歯周病になりやすくなります。
また、虫歯になりにくい人は、唾液の量が多い傾向があります。唾液には、歯垢や歯石の形成を抑える成分が含まれているため、唾液の量が多いと虫歯になりにくい一方で、歯周病になりやすくなります。
ただし、虫歯になりにくい人が必ずしも歯周病になるわけではありません。虫歯になりにくい人は、歯磨きや歯科検診などの予防をしっかりと行うことで、歯周病を予防することができます。
虫歯になりにくい人でも、以下のことに注意することで、歯周病を予防することができます。
- 歯磨きや歯間ブラシなどで、歯垢や歯石を溜めないようにする
- 定期的に歯科検診を受ける
- 禁煙する
- ストレスを溜めないようにする
- バランスの良い食事を心がける
歯周病は、初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な歯科検診で早期発見・早期治療をすることが大切です。