歯がしみる原因とは?知覚過敏と虫歯の違い
冷たい飲み物を口にした瞬間や、冬の冷たい空気に触れたときに「歯がキーンとしみる」と感じたことはありませんか。札幌市中央区にある当院「札幌 歯周病・予防歯科」にも、このような歯がしみる、冷たいものが歯にしみるといった症状で来院される患者さんが多くいらっしゃいます。
この症状は一時的なものと思って放置されがちですが、実は体からの大切なサインであることも少なくありません。歯がしみる原因としてよく知られているのは知覚過敏や虫歯ですが、その背景には歯周病や生活習慣が関係しているケースも多く見られます。
当院では、日本歯周病学会の指導医・専門医の視点から、単に症状を抑えるだけでなく、なぜ歯がしみるようになったのかという原因を丁寧に診断することを重視しています。そして、できる限り歯を削らず、天然歯を長く残すための治療を提案しています。
地下鉄大通駅から徒歩5分という通いやすい環境の中で、患者さんが一生ご自身の歯で食事を楽しめることを目標に、丁寧な診断と分かりやすい説明を心がけています。
この記事では、以下の内容について歯周病専門医の視点から詳しく解説していきます。
- 歯がしみる原因
- 知覚過敏と虫歯の違い
- 歯周病との関係
- 当院で行っている治療法
歯がしみる原因とメカニズム
「歯がしみる」という症状は、医学的には象牙質知覚過敏症と呼ばれることが多い状態です。これは、歯の内部にある象牙質が刺激に敏感になり、冷たいものやブラッシングの刺激で痛みを感じる状態を指します。
通常、歯の表面はエナメル質という非常に硬い組織で覆われており、外部刺激から守られています。しかし次のような理由でエナメル質が薄くなったり、歯ぐきが下がったりすると、内側にある象牙質が露出してしまいます。
象牙質の中には、象牙細管と呼ばれる無数の細い管があり、歯の神経につながっています。ここに冷たい水や歯ブラシの刺激が加わると、その刺激が神経に伝わり、キーンとしみる痛みとして感じられるのです。
歯がしみる主な原因
当院の臨床経験から見ても、歯がしみる症状にはいくつか典型的な原因があります。
| 過度なブラッシング | 歯をしっかり磨こうとするあまり、強い力で磨きすぎるとエナメル質が少しずつ摩耗し、歯の根元が削れてしまうことがあります。 |
|---|---|
| 歯ぎしり・食いしばり | 強い咬合力が長期間かかると、歯の根元付近に力が集中し、アブフラクションと呼ばれるくさび状の欠損が生じることがあります。 |
| 歯周病による歯ぐきの退縮 | 歯周病が進行すると歯を支える骨が溶け、歯ぐきが下がってきます。歯の根の部分にはエナメル質が存在しないため、露出すると非常にしみやすくなります。 |
| 酸性飲食物による酸蝕症 | 炭酸飲料、スポーツドリンク、柑橘類などの酸性食品を頻繁に摂取すると、歯の表面が化学的に溶ける酸蝕症が起こることがあります。 |
特に札幌のような寒冷地では、冬場は水道水自体が非常に冷たくなるため、それが刺激となって症状が強く出るケースもあります。また、歯がしみる原因が知覚過敏なのか虫歯なのかを見極めることはとても重要です。適切な診断が、正しい治療への第一歩になります。
放置厳禁!歯がしみる症状の裏に隠れる病気
「少ししみるだけだから大丈夫」と思って放置してしまう方も少なくありません。しかし歯がしみる症状の背後には、治療が必要な病気が隠れていることがあります。
進行した虫歯(う蝕)
知覚過敏だと思っていたら、実際には虫歯が象牙質の深い部分まで進行していたというケースは珍しくありません。虫歯菌が作り出す酸によって歯が溶けると、神経への刺激が強くなります。
さらに進行すると、歯の神経に炎症が起きる歯髄炎となり、冷たいものだけでなく、何もしていなくてもズキズキと痛むようになります。
歯周病の進行
歯がしみる原因が歯ぐきの下がりである場合、その背景には歯周病が隠れていることがよくあります。当院は歯周病専門外来を設けていますが、「歯がしみる」という症状をきっかけに検査を行った結果、中等度から重度の歯周病が見つかるケースも少なくありません。
歯周病は沈黙の病気とも呼ばれ、痛みがないまま進行することが多いのですが、歯がしみるという症状はその数少ない警告サインの一つです。
歯髄炎・根尖性周囲炎
しみる刺激が長期間続くと、歯の神経(歯髄)がダメージを受けてしまうことがあります。さらに悪化すると神経が壊死し、歯の根の先に膿が溜まる根尖性周囲炎へと進行することもあります。
この状態になると治療期間も長くなり、歯を残すことが難しくなるケースも出てきます。
当院で行っている歯がしみる症状への治療
札幌 歯周病・予防歯科では「できるだけ歯を抜かない」「できるだけ歯を削らない」という方針を大切にしています。
まずは以下の手順で、患者さん一人ひとりに合った治療を提案します。
-
精密な診査・診断
レントゲンや口腔内写真を用いて、現在の歯の状態を詳しく確認します。 -
原因の特定
知覚過敏、虫歯、歯周病、咬合力の問題など、しみの根本原因を突き止めます。 -
最適な治療の提案
診断結果に基づき、できるだけ削らない治療計画を立案・説明します。
知覚過敏への治療
知覚過敏の場合、まずは削らずに治す方法を優先します。主な処置として以下のものを行います。
- 象牙細管を封鎖するコーティング剤の塗布
- 高濃度フッ素による再石灰化促進
- レーザー治療による神経刺激の抑制
原因に対する根本的な治療
症状を一時的に抑えるだけでは、再発する可能性があります。そのため当院では原因へのアプローチを重視しています。
| ブラッシング指導 | 認定歯科衛生士が、歯を傷つけない適切な磨き方を丁寧に指導します。 |
|---|---|
| ナイトガードの作製 | 歯ぎしり・食いしばりがある場合、就寝用マウスピースを作製して歯を守ります。 |
| 歯周病治療 | 歯周病が原因の場合は、スケーリング(歯石除去)やルートプレーニングを行い、歯周環境を整えます。 |
当院ではまず非外科的な処置によって症状を改善させることを第一に考えています。
虫歯が原因の場合
虫歯が原因で歯がしみる場合は、感染した部分を丁寧に取り除き、レジンやセラミックなどの詰め物で封鎖します。ここでもMI(ミニマルインターベンション)という削る量を最小限にする治療理念を重視しています。
治療費用の目安(保険診療)
当院では、患者さんが安心して治療を受けられるよう、費用についても事前にご説明しています。知覚過敏の処置の多くは保険診療で対応可能です。
| 初診・再診料 | 診察・診断の基本費用:約800〜1,200円 |
|---|---|
| 知覚過敏処置 | コーティング剤塗布(1歯):数百円程度 |
| 口腔内写真・レントゲン | 原因特定のための検査:約1,200〜2,000円 |
| スケーリング | 歯石除去・クリーニング:約1,500〜2,500円 |
| ナイトガード | 歯ぎしり防止マウスピース:約3,000〜5,000円 |
※費用はあくまで目安であり、検査内容や処置内容により変動する場合があります。
歯がしみる症状に関するよくある質問
市販の知覚過敏用歯磨き粉は効果がありますか?
一定の効果が期待できます。特に硝酸カリウムが含まれている歯磨き粉は、神経の興奮を抑える作用があります。ただし、原因が虫歯や重度の歯周病である場合、歯磨き粉だけでは根本的な改善にはなりません。
急にしみなくなったのですが大丈夫ですか?
注意が必要です。歯の神経がダメージを受けて機能しなくなり、痛みを感じなくなっている可能性があります。その場合、歯の内部で感染が進み、後に膿が溜まる原因になることもあります。
歯周病治療をすると余計にしみると聞きました
歯石を除去した直後は、これまで歯石で覆われていた部分が露出するため、一時的にしみることがあります。しかしこれは歯ぐきの炎症が改善し、歯周組織が健康な状態に戻る過程でもあります。
院長メッセージ:自分の歯で一生食事を楽しむために
札幌 歯周病・予防歯科の院長、山崎英彦です。
歯がしみるという症状は、食事の楽しみを奪い、日常生活の中でも大きなストレスになります。私が臨床の現場で最も残念に感じるのは、しみる症状を我慢してしまい、本来なら残せたはずの歯を失ってしまうケースです。
現在はインプラント治療も広く行われていますが、やはり天然歯に勝るものはありません。できる限り自分の歯を残すことが、長期的な口腔健康にとって最も重要だと私は考えています。
当院では、日本歯周病学会および日本臨床歯周病学会の指導医・専門医として、歯周病治療を中心とした専門的な診療を行っています。他院で「抜歯しかない」と言われたケースでも、歯を残せる可能性を検討することがあります。
地下鉄大通駅から徒歩すぐ、JR札幌駅からも徒歩圏内の場所で診療しています。「少ししみるだけだから…」と我慢せず、気になる症状があれば早めにご相談ください。皆さんの大切な歯を守るお手伝いができれば幸いです。
札幌 歯周病・予防歯科 院長
歯周病治療および予防歯科を重視し、口腔の健康を目標とした治療を心がけています。
- 日本歯周病学会指導医
- 日本臨床歯周病学会指導医
- 日本糖尿病学会協力歯科医
- 日本歯周病学会認定研修施設
プロフィールはこちら
