よく噛むと何がいい?健康効果まとめ
札幌市中央区、地下鉄大通駅から徒歩圏内にあります札幌 歯周病・予防歯科院長の山崎英彦です。
皆さんは、日々の食事で噛むことをどれくらい意識されていますか。現代人は昔の人に比べて噛む回数が大幅に減っていると言われていますが、実はしっかり噛むことは、お口の中だけでなく全身の健康を守るために非常に重要な役割を果たしています。歯周病専門医の視点から、よく噛むことで得られる驚きのメリットと、それを支えるお口のケアについて詳しく解説していきましょう。
咀嚼で唾液の分泌を促進し口内トラブルを未然に防ぐ
よく噛むことの最も直接的なメリットは、唾液がたくさん出ることです。唾液には私たちが健康に過ごすための大切な成分が豊富に含まれています。唾液がしっかりと分泌されることで、お口の中には以下のような良い変化が起こります。
| 自浄作用 | 食べかすを洗い流し、口内を清潔に保ちます。 |
|---|---|
| 再石灰化 | 酸で溶けかかった歯の表面を修復し、虫歯を防ぎます。 |
| 抗菌作用 | 細菌の増殖を抑え、歯周病や口臭を予防します。 |
| pH緩衝能 | 食後に酸性に傾いたお口の中を中性に戻します。 |
唾液の分泌が減ると、お口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすくなり、結果として歯周病のリスクが高まってしまいます。毎日の食事で意識して噛む回数を増やすことは、最も身近で効果的な予防歯科の実践と言えるでしょう。
当院の予防歯科の詳細については予防歯科・プラークコントロールのページを参照してください。
全身の健康を支えるよく噛むことの5つのメリット
よく噛むことの健康効果は、お口の中だけにとどまりません。全身の様々な機能に良い影響を及ぼすことが分かっています。ここでは代表的な5つの効果を紹介します。
1. 消化吸収を助け胃腸の負担を軽減する
食べ物を細かく噛み砕くことで、胃腸での消化がスムーズになります。また、唾液に含まれる消化酵素アミラーゼが食べ物としっかり混ざり合うことで、体内への栄養吸収効率が高まります。胃腸が弱いと感じている方こそ、まずはよく噛むことから始めてみてください。
2. 肥満を予防しダイエットをサポートする
しっかり噛んでゆっくり食べると、脳にある満腹中枢が刺激されます。これにより、食べ過ぎを防ぐことができ、健康的な体重管理に役立ちます。早食いは肥満の大きな原因の一つと考えられていますので、一口につき30回を目標に噛む習慣をつけましょう。
3. 脳を活性化し認知症の予防に役立てる
噛むという動作は、顎の筋肉を通じて脳に強力な刺激を与えます。脳の血流が増えることで、記憶力の向上や認知症の予防につながると期待されています。一生自分の歯で噛むことは、脳の若さを保つ秘訣でもあります。
4. 表情筋を鍛えて若々しい印象を維持する
よく噛むためにはお口の周りの筋肉(表情筋や咬筋)をしっかり使う必要があります。これが顔の筋肉のトレーニングになり、表情が豊かになったり、お肌のハリを保ったりすることにつながります。口元が引き締まることで、見た目の印象も若々しくなります。
5. 味覚が発達し食生活がより豊かになる
よく噛むことで食べ物の形や硬さを感じ取り、唾液と混ざることで味がしっかりと舌の味細胞に届くようになります。食べ物の本来の美味しさを深く味わえるようになるため、日々の食事がより豊かなものへと変化していくでしょう。
歯周病専門医が解説する噛めないリスクと全身疾患の関わり
これほど多くのメリットがある噛むことですが、歯周病が進んでしまうと、歯がグラグラしたり痛んだりして、しっかり噛むことができなくなります。歯周病は、歯を支える骨が溶けてしまう病気で、成人が歯を失う最大の原因です。
歯周病は初期段階では痛みがほとんどなく、気づかないうちに進行していることが多いのが特徴です。歯周病が悪化すると、噛む力が弱まるだけでなく、血管を通じて細菌が全身に回り、糖尿病や心疾患などのリスク因子になることも指摘されています。
歯周病の進行については歯周病の進行と症状のページを参照してください。
もし最近硬いものが噛みにくい、あるいは歯ぐきから血が出るといった症状があれば、早めに専門的な検査を受けることが大切です。当院では、日本歯周病学会 指導医・専門医の資格を持つ院長が、一人ひとりの状態に合わせた高度な治療を提供しています。
専門的な治療については歯周病専門外来のページを参照してください。
一生自分の歯で噛み続けるための3つの習慣
よく噛める状態を一生維持するためには、日頃からのセルフケアとプロフェッショナルケアの両立が欠かせません。当院では、以下の3つの習慣を推奨しています。
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正しいブラッシングを身につける
毎日歯を磨いていても、磨き残しがあれば歯周病は進行します。当院の認定歯科衛生士が、患者さんのお口の形に合わせたオーダーメイドのブラッシング指導を行い、汚れをしっかり落とす技術を共有します。 -
定期的な検診とクリーニング
自分では落としきれない歯石やバイオフィルムは、歯科医院での専用機器を使ったクリーニングで取り除く必要があります。定期的なメインテナンスを続けることで、お口の健康状態を良好に保つことができます。 -
バランスの良い食事と噛み応え
柔らかいものばかりでなく、少し歯ごたえのある食材を食事に取り入れる工夫も大切です。野菜を大きめに切る、ナッツ類を添えるなど、自然と噛む回数が増える工夫をしてみましょう。
噛み合わせの不具合や歯の欠損に不安をお持ちの方へ
もし、すでに歯を失ってしまったり、入れ歯が合わずに噛めなかったりする場合も、諦める必要はありません。当院では、残っている大切な歯を最大限に活かしながら、しっかりと噛める機能を回復するための様々な選択肢をご提案しています。
| 天然歯保存 | できる限り抜歯を避け、自分の歯を残す治療を最優先します。 |
|---|---|
| インプラント | 歯を失った部分に人工の歯根を植え、天然歯に近い噛み心地を再現します。 |
| 入れ歯(義歯) | 違和感が少なく、しっかり噛める精密な入れ歯を作製します。 |
| 審美治療 | 機能性だけでなく、見た目の美しさも考慮した被せ物などで修復します。 |
どのような治療が最適かは、精密な診査・診断のもと、患者さんと相談しながら決定していきます。当院ではインフォームドコンセント(丁寧な説明と同意)を徹底しておりますので、不安なことは何でもお聞かせください。
入れ歯に関する詳細は歯を失った時の選択肢~入れ歯~のページを参照してください。
よく噛むことに関するよくある質問
| Q. 1口で何回くらい噛むのが理想ですか? | 一般的には1口30回が目標とされています。まずは今の回数にプラス5回することから始めて、徐々に慣れていくのが良いでしょう。食材を少し大きめに切るのも効果的です。 |
|---|---|
| Q. 片方の奥歯だけで噛む癖がありますが、問題ありますか? | 片噛みの癖は、特定の歯や顎の関節に過度な負担をかけるため、将来的に歯を失ったり、顎関節症を引き起こしたりする恐れがあります。左右バランスよく噛むことが理想です。 |
| Q. ガムを噛むことも健康に良いのでしょうか? | ガムを噛むことは、唾液の分泌を促し、脳の血流を良くする効果があります。ただし、お砂糖が入っているガムは虫歯の原因になるため、キシリトール100%の歯科専用ガムを選ぶことをお勧めします。 |
| Q. 歯周病で歯がグラグラしていますが、よく噛んだ方がいいですか? | 歯が動いている状態で無理に硬いものを噛むと、さらに歯を支える組織を傷めてしまう可能性があります。まずは歯科医院で歯周病の治療を受け、土台を安定させることが先決です。 |
院長より:一生モノの健康な歯を守り続けるために
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
札幌 歯周病・予防歯科では、一生自分の歯で生活していただくことを最大の目標に掲げています。不必要に歯を抜いてインプラントを勧めるのではなく、どうすれば今ある天然の歯を守り、おいしく食事をしていただけるかを常に考えています。
私自身、日本歯周病学会の指導医・専門医として、これまで多くの難症例や「抜歯しかない」と言われた患者さんと向き合ってきました。重度の歯周病であっても、適切な非外科的治療や丁寧なケアによって、良い予後をたどるケースはたくさんあります。お口の健康は、全身の健康の入り口です。しっかり噛めるという喜びを、一人でも多くの札幌の皆さんに実感していただきたいと心から願っています。
地下歩道7番出口からすぐの場所にありますので、お仕事帰りやショッピングの際などにも通いやすい環境です。スタッフ一同、皆さんに寄り添ったチーム医療でサポートいたします。少しでもお口の中に不安があれば、どうぞお気軽に相談にいらしてください。私たちと一緒に、一生モノの健康な歯を守っていきましょう。
当院のコンセプトについては歯を残すことへの想いのページをご覧ください。
この記事の執筆・監修者
札幌 歯周病・予防歯科 院長:山崎 英彦
学会・専門資格等
- 日本歯周病学会 指導医・専門医
- 日本臨床歯周病学会 指導医・専門医
