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【歯の詰め物が取れたときの対処法🆘】絶対NGな行動と正しい応急処置を歯科医が解説

[2026.04.09]

 歯の詰め物が突然取れてしまった際、適切な対応ができるかどうかでその後の歯の寿命が大きく変わります。放置や自己流の対処は、虫歯の悪化抜歯のリスクを高めるため、歯科専門医による正しい知識に基づいた行動が不可欠です。本記事では、応急処置のステップから、やってはいけない危険な行動、治療費の目安まで詳しく解説します。

 

歯の詰め物が外れた際の応急処置3ステップ

詰め物が取れた直後は、焦らずに以下の手順で対応してください。適切な初動が、その後の治療をスムーズにします。

  1. 取れた詰め物を確保する
    外れた詰め物は、再利用できる可能性があるため大切に保管してください。ティッシュに包むと捨ててしまう恐れがあるため、清潔な小さな容器やチャック付きの袋に入れて保管するのが最善です。
  2. お口の中を清潔に保つ
    詰め物が取れた部分は象牙質が露出しており、細菌に感染しやすい状態です。食後はぬるま湯で優しくうがいをし、歯ブラシを使う際も強い刺激を与えないよう、柔らかめのブラシで丁寧にケアしてください。
  3. 早急に歯科医院へ連絡する
    痛みがない場合でも、内部で問題が進行している可能性があります。できるだけ当日か翌日には予約を取り、取れた詰め物を持参して受診しましょう。

 

絶対に避けるべき危険な行動

良かれと思って行ったことが、かえって症状を悪化させることがあります。以下の行動は厳禁です。

自分で接着しようとしない

市販の瞬間接着剤を使って自分でつけることは、絶対にやめてください。接着剤に含まれる成分が人体に有害であるだけでなく、噛み合わせのズレや、細菌を中に閉じ込めてしまう原因となります。

長期間の放置は大きなリスク

「痛くないから」と放置すると、むき出しになった象牙質から虫歯が急速に進行します。また、隣の歯が動いてしまい、本来の詰め物が入らなくなる歯列の乱れを招くこともあります。

取れた部分を触ったり硬いものを噛んだりしない

気になって舌や指で触れると、神経を刺激して痛みが出たり、細菌感染を助長したりします。また、詰め物がない歯は強度が低下しているため、硬いものを噛むと歯が割れる原因になり、最悪の場合は抜歯が必要になります。

 

詰め物を放置することで起こる深刻なトラブル

虫歯の再発 露出した歯の内部は酸に弱く、短期間で虫歯が進行します。これを二次カリエスと呼びます。
歯の破損・破折 支えを失った歯は欠けやすく、噛む力に耐えきれずに真っ二つに割れてしまうリスクがあります。
激しい痛み(歯髄炎) 細菌が神経まで達すると、夜も眠れないほどの激痛が生じ、根管治療が必要になります。
噛み合わせの悪化 欠損部分を補おうとして周囲の歯が動くため、全体の噛み合わせのバランスが崩れます。

 

詰め物が取れる原因と予防のポイント

なぜ詰め物は取れてしまうのでしょうか。主な原因と、それを防ぐための対策をまとめました。

接着剤(セメント)の寿命 歯科用の接着剤は経年劣化します。長年使用しているものは定期的なチェックが必要です。
二次カリエス(虫歯の再発) 詰め物の隙間から虫歯が広がり、土台となる歯が溶けることで外れてしまいます。
過度な負荷 歯ぎしりや食いしばり、または粘着性の高い食品(キャラメル等)によって引き剥がされることがあります。
予防のためにできること
  • 定期的な歯科検診で詰め物の浮きや劣化を早期発見する
  • フロスや歯間ブラシを併用し、詰め物の境界線を清潔に保つ
  • 歯ぎしりがある場合は、就寝用のマウスピースを作成する

 

歯科医院での治療内容と費用の目安

状態によって治療の難易度と費用が異なります。早めの受診ほど、治療の負担は軽くなります。

治療内容のパターン
再装着 詰め物と土台の歯に問題がない場合。洗浄・消毒後に付け直します。通院1回で終了することが多いです。
詰め物の新調 詰め物が変形・破損している場合や、軽度の虫歯がある場合。型取りからやり直します。
根管治療 虫歯が深く、神経まで達している場合。神経の処置後に被せ物を作成するため、数回の通院が必要です。
費用の目安(窓口負担額)
  • 自費診療(セラミック等):5万円〜15万円程度(素材や歯科医院により異なる)
保険診療(再装着) 数千円程度
保険診療(新調) 数千円〜1万円程度(素材による)

 

まとめ

歯の詰め物が取れた際、最も重要なのは早急に歯科医院を受診することです。取れた詰め物を清潔な状態で保管し、患部を刺激しないよう過ごしてください。放置すればするほど、治療は複雑になり、費用も期間も増大してしまいます。日頃からの丁寧なセルフケアと定期検診を欠かさず、大切な歯を健康な状態で維持していきましょう。万が一の時は、本記事のステップを参考に冷静に対応してください。

 

よくある質問

詰め物が取れたとき、自分で接着剤を使って修復しても大丈夫ですか?

いいえ、非常に危険です。市販の接着剤は歯科用ではないため、歯や神経にダメージを与える可能性があります。また、一度自分でつけてしまうと、歯科医院での除去が困難になり、歯を削る量が増えてしまうこともあります。必ずそのままの状態で受診してください。

痛みがない場合でも、すぐに歯科医院に行く必要がありますか?

はい、必ず受診してください。痛みがないのは、単に神経まで刺激が届いていないだけで、内部では感染が進行中であることがほとんどです。放置すると突然激痛に襲われたり、歯がボロボロになったりする恐れがあります。

取れた詰め物が変形している場合、再利用は可能ですか?

残念ながら、変形している場合は再利用できません。少しでも形が変わると精巧な噛み合わせが再現できないため、新しい詰め物を作る必要があります。ただし、変形の判断は歯科医師が行いますので、ご自身で捨てずに持参してください。

治療費はどれくらいかかりますか?

保険診療での再装着なら数千円で済むことが一般的です。新しく作り直す場合は素材によりますが、保険適用なら数千円から1万円程度、見た目や耐久性に優れた自費診療(セラミックなど)を選ぶ場合は5万円以上の費用がかかります。まずは診断を受け、相談することをおすすめします。

この記事を監修した人
山崎 英彦

札幌 歯周病・予防歯科 院長
歯周病治療および予防歯科を重視し、口腔の健康を目標とした治療を心がけています。

  • 日本歯周病学会指導医
  • 日本臨床歯周病学会指導医
  • 日本糖尿病学会協力歯科医
  • 日本歯周病学会認定研修施設

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